1.EMSSとは
わが国は、戦後長期にわたる経済成長の後、バブル景気があり、賃金・製造コスト共に高騰しました。その後の景気後退の中、各業界で生き残りを図るべく、リストラ・賃金削減を行いました。製造業に於いては中国等海外進出を図り、結果として国内の製造業は空洞化を来たすこととなりました。我々が身を置く電子業界も過剰人員・高賃金・空洞化といった企業共通の問題を抱えており、このような問題を解決する方策として、電子業界の製造分野ではEMS(Electronics Manufacturing Service)が脚光を浴びるようになってきました。弊社は、半導体の販売分野でも同じ構図になっていることに着目し、外資系半導体製品のマーケティング・販売のサービスを行うビジネスを提案します。我々は、長年のこの業界での経験を最大限に発揮し、EMSS(Electronics Marketing Sales Service)という新ビジネスを発案しました。以下、このEMSSの事業展開についてご紹介します。
1)販売中心の事業展開
米国を主とする海外では多数の半導体ベンチャー企業が生まれており、日本への進出に際し、日本におけるパートナー企業を求めています。一方、半導体の販売業界では、リストラや空洞化の為に人材が不足しており、日本へ進出を図るベンチャー企業の要求に答えることが難しくなっています。これらに対応する事がElectronics Marketing Sales Serviceの主眼であり、EMSSと名付けました。EMSSの需要は今後ますます増加する事が見込まれます。また、不況になるとコスト競争力や集中・選択の問題が騒がれる等、様々な観点から外部委託する企業がやはり増えるといったように、好・不況に関わりなくEMSSは求められます。EMSS の対象製品として、弊社では外資企業の半導体関連を考えており、マーケティング・販売サービスを一貫して請け負います。更に、マイクロテック殿の企業哲学、様々な技術、製品、品質保証の仕方にも対応しつつ、長期に亘ってパートナーシップを確立するように努力していきます。
2)事業提携
弊社は御社の仕事を円滑に引継いでいこうとしますし、しかも御社のビジネスの拡大に努めます。ビジネスモデルをうまく使って、よく言われる「Win/Win」という考え方に立ったシナリオで、御社と弊社がお互いに栄えていくような形でやっていきたいと考えています。弊社は、オーバーヘッドのある会社ではありませんから、効率的に仕事を遂行できます。
3)EMSSのサービス内容
顧客のニーズを的確に掴み、迅速に顧客対応いたします。御社から見て、できるだけ手離れよく出来る様に様々な提案をしながら進めていきます。これは、御社にとって、負荷の軽減と共に、販売増をもたらします。弊社のサービスとしては、マーケティング/販売、外資企業とのコミュニケーション、マーケティング・営業活動のデータベース構築、顧客訪問の設定・同行等、また技術サービスとしては顧客への技術サポートやマニュアルの翻訳等、販売活動全体を始めから終わりまで終始一貫して遂行するという考え方です。
- マーケティング/販売としては、市場分析を充分行い、お客様のニーズを掴み、お客様が求めているシステム仕様に合致するような製品を提案するセールスを展開します。
- 外資企業とは、日本の顧客の立場に立った姿勢で営業/技術の交渉を行います。チップ自体としては、優れた性能を持っていても、日本の顧客のシステム要求に合わないために、売れない製品が多々あります。このようなことを回避するため、日本の顧客のシステム要求を外資企業に説明、教育し、日本市場に合った製品の供給も進めます。
- マーケティング・営業活動をデータベース化し、御社の重要な情報資産を構築します。
- 外資企業の社員が来日し、日本の顧客を訪問する際、ミーティングを設定すると共に、同行し通訳を行います。両社のコミュニケーションを図ることによって、相互の理解が深まり、ビジネスの推進に役立ちます。
- 顧客への技術サポートは、ハードウェア/ソフトウェア/システムと総合的にサポートします。米国企業と密な連絡を取りながら、迅速に日本の顧客をフォローします。
- 外資企業が日本で製品を販売する上で、不可欠なデータブック、データシート、アプリケーションノート等の技術資料の翻訳を行います。
これらのことを自社ですべて実施するのには、相当な人員と時間がかかるようになってきています。一方、製品のサイクルは短くなってきています。弊社は、このような厳しい環境で御社が最大限の利益を得るべく、可能な限りの努力をします。
2.御社への貢献
EMSSの利点ということについては、十分ご理解いただけたとは思いますが、少し加えさせていただきます。現代はどんな製品でも、その製品寿命が著しく短くなってきていますから、早く売る必要が出てきています。ですから弊社の迅速なサービスを利用して販売目標を達成し、Time to Marketを確立するとか、経済性という面から御社内で多人数をかけ行うよりも弊社を活用することにより、自社の営業部隊+技術+弊社とのチームにより製品ラインの拡充を図る事が可能と考えます。多数企業の仕事を行っていた方が成功のチャンスが広がる事は論を待たず、また1社の製品がある時期調子が悪くても、多様な製品を扱っていれば、バランス的にうまくいくということもあります。御社の立場からみても経済性という面で、集中と選択ということから資産と資金を有効利用することができます。
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